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三井E&S造船、19隻目の6.6万トン型ばら積み船引渡し

2019年1月17日 (木)

▲アフリカン バティス

荷主三井E&S造船は17日、玉野艦船工場で建造していた6万6000重量トン型ばら積み貨物運搬船「アフリカンバティス」をこのほど完成し、同日引き渡したと発表した。同社の環境対応・低燃費船「neoシリーズ」の幅広浅喫水船型・6万6000重量トン型バルクキャリアー「neo66BC」船型で19隻目の竣工。

4基のクレーンを装備した5ホールド(貨物艙)の汎用バルクキャリアーで、56BCの使い勝手を踏襲しつつ大型化を図った。載荷重量6万6000トン以上を確保でき、キャパシティーも8万2800立方メートル以上と大容量を確保、石炭、鉄鉱石、小麦、大麦、大豆など多様なバラ積み貨物に対応できるほか、長尺物やホットコイルなどの半製品輸送も対応する。

大型化しても燃量消費量は従来型スープラマックスバルカーと同等以下となる新開発の省エネ船型を採用。オーバーパナマックス幅だが、抵抗特性のほかに、現状トレードパターン、港湾事情、顧客ヒアリングの結果などを総合的に調査・考慮した結果、幅広浅喫水とすることで、優れた配船自由度と輸送効率を実現した。

平水中抵抗推進特性だけでなく、波浪中の耐航性や操縦性にも配慮した新開発の船首尾形状を採用し、長さ・幅ともこのクラスでは最大級のハッチ開口を持つ。主機関にはMARPOLNOx排出規制(TierII)を満たした電子制御エンジン「三井-MAN B&Wディーゼル機関7S50ME-B9.3」を搭載し、幅広い出力域で低燃費を実現している。

SOx排出規制強化に配慮し、ECA(排出指定海域)内の航行に対応できる低硫黄燃料油専用のタンクを搭載。SOLAS条約の新騒音コードに対応し、船員の労働環境向上を図っている。

■主要項目
全長:199.99メートル
幅(型):360メートル
深さ(型):18.45メートル
総トン数:3万8238トン
載貨重量トン数:6万6504メトリックトン
主機関:三井-MAN B&W7S50ME-B9.3ディーゼル機関1基
航海速力:14.5ノット(常用出力)
最大搭載人員:25人
船級:NK
船籍:パナマ
引渡日:2019年1月17日