日通、品川支店物流センターで自律協働型ロボ本稼働

サービス・商品日本通運は26日、品川支店（東京都品川区）の物流センターで自律協働型ピッキングロボット（AMR）の本稼働を開始したと発表した。20年度中にほかの拠点への導入も目指す。

ラピュタロボティクス（中央区）、プラスオートメーション（港区）と3社で実証実験を進めていたが、導入目的に掲げた「ピッキング作業の効率化・生産性向上」「作業者の負荷軽減」といった効果が得られることを確認。

改良によって操作のしやすさや見やすい画面表示が可能となり、作業の可視化も実装されたことから、「誰でも簡単に作業を行える環境が整備され、作業者への業務教育の時間短縮など、間接的な効果も図られる」として、導入効果が大きいと判断した。

日通は「既存の倉庫でもレイアウト変更やマテハンの更新を必要とせず導入可能」な自律協働型ピッキングロボットの導入を目指し、2018年10月からラピュタロボティクスとの共同開発を開始。19年6月には、ダイキン工業の協力を得て製品保守サービスのパーツセンター業務を担う物流センターで実証実験を開始。

20年6月に10台のAMRを配置し、実証実験や機能開発を進めた結果、8月から本格的な稼働に入ることを決めた。

日通では、AMRを導入する際の課題の解決と、より現状に近いピッキング作業を実現するための仕組みの構築に向け、AMRの性能向上、ピッキング業務での必要な機能の追加といった「物流に関するノウハウ」をラピュタロボティクスと共有。段階的に実験を繰り返しながら準備を進めた。