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浦安・葛西の開発案件で情報公開

初出展のアライ「ありきたりな物流施設つくらぬ」

2021年9月29日 (水)

▲建設中のアライプロバンス浦安の外観(9月中旬に撮影)

話題アライプロバンス(東京都墨田区)は、10月13日から3日間に渡り東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展 INNOVATION EXPO」で、10月末の完成を控える第1号案件のマルチテナント型物流施設「アライプロバンス浦安」(仮称、千葉県浦安市)の完成直前の姿を公開する。また、東京23区最大級となる見込みの第2号案件「アライプロバンス葛西」(仮称、東京都江戸川区)の最新情報も明らかにする。異業種から新規参入した同社としては初の物流展示会への出展で、物流施設需要が高まる首都圏の大型開発案件だけに、来場者の注目を集めそうだ。両施設の開発を指揮する新井太郎専務に、出展の見どころを聞いた。(LOGISTICS TODAY編集部)

完成直前の第1号物件をドローン映像で紹介

アライプロバンスは昨年7月に、金属加工業から総合不動産業への転換を表明したばかり。前身の新井鉄工所が運営していた工場跡地に建設中のアライプロバンス浦安(仮称、延床面積3.5万平方メートル)については、ドローンによる空撮映像を準備するなどして全容を紹介する。

「物流業界のイメージを変える、明るくスタイリッシュで、わくわくするような施設」(新井太郎専務)として開発した同施設は、著名な建築家の菅原大輔氏が外構部をデザインしたもので、業界内の注目度も高い。竣工前時点で複数テナントからの申し込みがあり、半分のフロアは契約に向けて調整中だという。同社は物流施設としては珍しい、日本デザイン振興会主催の「グッドデザイン賞」の獲得も目指しており、「無機質な鉄鋼団地の景観をどのように変えるのか」という意味でも関心を集める。

アライプロバンス浦安がGデザイン賞を狙う理由

葛西は建物の配置や規模感など明らかに

浦安と同様に、新井鉄工所の工場跡地を物流施設へと生まれ変わらせる2号案件のアライプロバンス葛西(仮称)は、南北2棟を合わせた延床面積が12万平方メートルに及ぶ巨大施設となる。住宅地と商業施設に隣接し、首都圏のラストワンマイル配送を大きく変える可能性が高い同施設について、新井専務は「すでに業界の注目を集めており、問い合わせは多い」と語る。ブースを訪れる目的とする来場者も多いことだろう。

▲アライプロバンス葛西(仮称)の開発予定地

同施設についてはこれまでに、1棟目を22年春ごろに着工して24年初頭までに完成し、その後に2棟目の工事を開始して25年ごろに完成させること、特別高圧電力を引き、冷凍冷蔵設備を備える構想があることなどを明らかにしている。今回の出展では、各棟の配置や規模感などが分かる完成イメージや、立面図などを示す考えだ。

「浦安と同様に、物流業界のイメージを大きく変えたい」という同施設は、地域振興も大きなテーマとして掲げる。新井専務によれば、商業施設と旧江戸川に挟まれることから、商業施設から河川敷までをつなぐ回廊を設けたい考えで、実現すればテナントの従業員や地域住民にとっては利便性や快適さが高まり、緊急時には避難路としても利用できるメリットがある。テナント企業・住民・行政にとって「三方よし」の関係が実現するが、物流展では施設のスペックだけではなく、地域振興の実現に向けた進捗も、明らかにされる可能性が高いだろう。

アライの新たな挑戦、東京23区最大級の物流施設

「ありきたりなもの作らない」独自性を強く発信

新井専務は、新井鉄工所時代を「非常に職人気質な会社で、製品の質には絶対的な自信があった。展示会などに出展せずとも、自然と顧客が集まった」と振り返る。しかし3年前に初めて物流展を訪れ、総合不動産業への転換を図り、「第二の創業」を果たした現在は、以前とは考え方が違う。

▲初出展への意気込みを語る新井専務

今回の物流展については「より広い世界を相手にするには、我々が追求する独自性を積極的に発信する必要がある」との思いから、迷わず出展を決めた。ブースでは「ありきたりなものは作らない」「働く人に選ばれる環境を用意しなければ生き残れない」という同社のポリシーや、これらを具現化した物流施設計画を強くアピールする考えだ。

展示ホールAのA–619に設けるブースは、浦安と葛西の2施設の最新情報を軸にしながらも、「従来の物流業界のイメージでは考えにくいものとのコラボで、遊び心のある楽しい展示」にする。同社が本社を置く、東京の城東エリアの歴史と文化をモチーフとする。

アライプロバンス「国際物流総合展2021」出展案内
展示ブース:A-619
展示内容:浦安・葛西の2物流施設の最新情報など

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