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ヤマト、京都府北部の路線・高速バスで貨客混載

2022年3月25日 (金)

国内ヤマト運輸(東京都中央区)と丹後海陸交通(京都府与謝野町)は25日、過疎化が進む京都府北部の地域で、路線バスと高速バスを活用した客貨混載事業を4月1日から開始すると発表した。

丹後海陸交通が運行する路線バス・経ヶ岬線(上宮津-なぎさ苑前-経ヶ岬停留所)は、宮津市と丹後半島北部の伊根・府中エリアを結ぶ地域住民にとって重要な交通網である一方、過疎化の進行で利用者が減少し、路線維持が困難になっていた。一方でヤマトは、このエリアへの宅急便を片道40分かけて輸送しており、集配効率に課題があった。

▲路線バスを活用した取り組みフロー(クリックで拡大、出所:ヤマト運輸)

双方の課題解決のため、なぎさ苑前停留所から日置停留所までの片道13キロの区間で客貨混載を開始。伊根・府中地区を担当するヤマトのセールスドライバーに貨物を引き渡すことで、集配効率を改善する。この施策により、トラックの走行距離が1日当たり52キロ抑えられ、年間で9トンのCO2排出量削減につながるという。

丹後半島と京都市内をつなぐ高速バス・京都線(間人-野田川丹海前-京都駅停留所)は、コロナ禍によって利用者が減少し、収益改善が目下の課題だった。当該地域は若狭湾沿岸に位置することから、ヤマトは当地の海産物や農産物を全国各地あるいは京都市内に宅急便で出荷していた。

両社は野田川丹海前停留所から京都駅停留所までの130キロの区間で客貨混載し、ヤマトが早朝に集荷した新鮮な海産物や農産物を、高速バスを利用して宅急便として輸送する。これにより、京都市内の配送先にすぐさま納品することが可能になり、高速バス路線の収益改善にもつなげる。