ゼロ、数珠つなぎ式採用で定着率向上めざす

ロジスティクス新車・中古車など車両輸送を展開するゼロは5日、社員紹介によるリファラル採用を本格展開する方針と、紹介専用の「社員紹介採用サイト」を開設したとを発表した。ドライバーや整備士の人手不足が進む物流業界で、社員間の「つながり」を生かすことでミスマッチを防ぎ、採用の強化と定着率の向上を進める考えだ。

▲社員紹介サイトのトップページ（出所：ゼロ）

同社では従来も社員紹介による採用制度を設けてきたが、年間の採用人数が5人程度にとどまっていた。紹介による入社は仕事内容や業務の厳しさを事前に詳しく知ることができ、入社後のギャップが少ない。社内に相談できる相手がいることで離職リスクも低減していた。ドライバー・整備士の人材不足と早期離職防止に向け、2年前から制度内容の見直しや紹介謝礼の適正化、情報周知方法の検討に取り組み、今回専用サイトの開設に至った。

新たなサイトでは「人で、つながる。好きを、つなげる。」をコンセプトに、正社員・派遣スタッフ問わず誰でも紹介活動に参加できる。同サイトには、採用制度の詳細や選考フロー、入社後のサポート内容を掲載し、紹介された求職者が安心して情報を得られるよう整備した。リファラル採用事例として実際に入社したドライバーや整備士のインタビューも公開した。仕事のやりがいや目標を具体的に伝える。紹介者と入社者の双方へ謝礼金を贈る仕組みも導入した。

親子や兄弟、友人・知人同士による紹介事例が増えている。紹介後は入社者を誘い食事に行くなど信頼の輪が広がり、「紹介の数珠つなぎ」と表現する好循環も生まれている。また、社員の写真を見た先輩が人事担当に直接連絡し入社に至る、新たな縁も生まれた。人事部の採用担当者は「社員が自分の言葉で会社の魅力を伝えることでミスマッチが減り、入社後に相談しやすい環境が定着率向上に寄与している」と話す。同社では今後も社員一人一人が採用活動に関わる意識を高め、制度の充実と採用力アップを図る方針だ。

ゼロは「安全・確実・迅速」を掲げ、新車・中古車輸送や港湾運送、車両整備、輸出入関連業務などを全国展開する総合ロジスティクス企業として、顧客の課題解決に取り組んでいる。同社は今後も社員が誇りを持ちいきいき働ける職場づくりと多様な採用チャネル拡大によって、「共に未来を創造する仲間」を積極的に迎え入れる考えだ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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