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荷主今治造船（愛媛県今治市）は10日、9日に同社西条工場で建造した18万1000載貨重量トン型ばら積み運搬船「NORD TRAMP」の引き渡しを完了したと発表した。同船はCSR BC&OT（共通構造規則）に基づく設計が施されたケープサイズで、フランス・ダンケルク港への最大入港船型となっている。
▲ばら積み運搬船「NORD TRAMP」（出所：今治造船）
船体は9ホールド/9ハッチ構造で、鉄鉱石や石炭など高比重のばら積み貨物に適した仕様。各貨物艙にはトップサイドタンクとホッパータンクを装備し、高密度貨物（3.0トン/立方メートル）の隔倉積みにも対応可能な設計となっている。
環境性能にも注力しており、主機関には排ガス再循環装置（EGR）、発電機関には選択触媒還元装置（SCR）を搭載。また、硫黄酸化物（SOx）削減のため排ガス浄化装置（EGCS）を備えるとともに、省エネ付加物や摩擦低減塗料を採用し、推進効率と燃費を向上させている。CO2排出性能指標では、国際海事機関（IMO）のフェーズ3要件を先取りしてクリアするなど、先進的な環境対応が図られている。
加えて、バラスト水処理装置や船舶リサイクル条約に基づくインベントリリストも搭載し、環境保全への対応も万全を期している。
NORD TRAMPは全長291.96メートル、幅45.00メートル、深さ24.70メートルで、載貨重量は18万2106トン、総トン数は9万4321。主機にはMAN B&W製の7S60ME-C10.6型エンジンを採用し、航海速力は13.65ノット。船級は日本海事協会（NK）、船籍はリベリアとなっている。
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