行政・団体国土交通省物流・自動車局は23日、対面点呼と同等の効果を有する方法として定める告示の改正案について意見募集を開始した。遠隔点呼の運用見直しが柱で、営業所をまたいだ点呼の柔軟化を図る。公布は2026年6月下旬、施行は公布日を予定する。募集期間は5月22日まで。
現行制度では、点呼は原則として運転者が所属する営業所で対面実施することが求められ、例外として遠隔点呼が認められている。一方、長距離運行などで運転者が他拠点に滞在する場合、所属外営業所の運行管理者による対面点呼は制度上認められておらず、運用上の非効率が指摘されてきた。
改正案では、遠隔点呼機器を通じて運転者情報の共有が可能な事業者に限り、所属営業所以外の運行管理者が対面で確認を行った場合でも、遠隔点呼を実施したものとみなす規定を新設する。営業所間や事業者間をまたぐ運行において、点呼方法に一定の柔軟性が認められる。
あわせて、遠隔点呼機器の機能要件や実施環境の規定も見直す。運転者ごとの点呼内容を電磁的に記録し、実施地点間で共有・1年間保存する機能の確保を求めるほか、なりすましやアルコール検知器の不正使用防止のため、映像により運転者の全身を確認できる環境整備などを求める。
さらに、遠隔点呼実施時には、運転者が事業者の定めた場所で点呼を受けていることを映像で確認するなど、遵守事項も明確化した。制度緩和とあわせて記録管理や本人確認の厳格化を図り、安全性の担保を狙う。
点呼の柔軟化により、長距離輸送や拠点をまたぐ運行の効率化が見込まれる一方、遠隔機器の導入や運用ルール整備が前提となる。安全確保と効率化の両立が、今後の実装段階での鍵を握る。
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