調査・データエフアンドエム(大阪府吹田市)は10日、中小企業総合研究所が実施した「中東情勢の緊迫化に伴う中小企業への影響実態調査」の結果を公表した。原油・エネルギーや海上輸送への影響を背景に、物流や原材料調達への影響が中小企業全体へ広がっている実態が明らかになった。
調査は5月1日から31日にかけて、エフアンドエムクラブ会員企業を対象に実施し、2611社から回答を得た。
調査によると、中東情勢について何らかの影響や懸念があると回答した企業は9割を超え、7割がすでに影響を実感していると回答した。運輸業では燃料費、製造業や建設業では資材調達の難しさが課題として挙がった。
影響の内容では、原材料や仕入れ価格の上昇、エネルギー・燃料費の高騰が中心となったほか、シンナーや塗料、潤滑油などナフサ由来資材の調達難や納期長期化など、価格だけでなく供給面への影響も顕在化している。
一方、対策に着手または検討している企業は4割にとどまり、約3割は「何をすべきかわからない」と回答した。対策としては販売価格への転嫁や調達先の多様化が多いものの、医療・福祉分野など価格転嫁が難しい業種では在庫確保など守りの対応にとどまるケースもみられた。
政府等の支援制度では、物価高騰支援金や燃料助成金を活用する企業がある一方、制度利用の負担を指摘する声もあった。
同社は、中東情勢の影響は一部の輸出入企業に限らず幅広い中小企業の経営課題となっていると分析。調達リスクの分散や、価格転嫁が難しい業種への制度的な下支え、情報提供や相談機能の充実など、企業の自助努力だけに依存しない重層的な支援の必要性を指摘している。
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