国際万国郵便連合(UPU)は24日、郵便分野におけるAI(人工知能)の安全で包括的かつ相互運用可能な利用を促進するため、自主的なリスクベースのAIガバナンス枠組みの策定を提唱したと発表した。提案は、国際電気通信連合(ITU)が主催した国連初のAIガバナンスに関するグローバル対話と「AI for Good」グローバルサミットで示した。

▲「AI for Good」グローバルサミットの様子(出所:UPU)
UPUは、世界の郵便ネットワークがほぼ全ての国を結ぶ社会インフラであることを踏まえ、郵便分野をAIガバナンスの実践モデルと位置付ける。国境を越えた郵便・物流では、通関、配送経路の選定、リスク評価などでAIの活用が進んでおり、一つの事業者による自動化された判断がサプライチェーン全体へ影響を及ぼすため、共通ルールの整備が必要だとしている。
同連合は、加盟国や関係機関と連携し、郵便分野向けの自主的なリスクベースのガバナンス枠組みの策定を進める。重点項目として、国境を越えるシステム間で相互運用できるガバナンスの構築と、貨物保留や通関など影響の大きい判断に人による監督や説明責任を組み込むことを掲げた。また、各国の能力差を踏まえ、共通の基準と能力構築支援も提供する考えである。
サミット期間中には、「サプライチェーンにおけるエージェント型AIのガバナンス」をテーマとしたセッションも開催し、AIの高水準なガバナンス原則を物流や郵便の現場で実践可能なルールへ落とし込む方策を議論した。UPUは、通関前処理や配送経路の最適化、例外処理、顧客対応などでAIの活用が拡大している現状を踏まえ、郵便分野で構築する枠組みが物流業界全体にも応用できる基本原則となり、国際物流における相互運用性の向上につながることを期待している。
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