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双日テックが貿易の属人化解消へ 、課題を可視化

2026年9月1日 (火)

話題双日テックイノベーション(東京都千代田区)は、9月8日から開催される「国際物流総合展」に出展し、クラウド型貿易プラットフォーム「Trade Hub」(トレードハブ)の活用を提案する。最大のトピックは、貿易業務の属人化を根本から解消する点だ。担当者の経験や勘に過度に依存し、ブラックボックス化した業務プロセスを明文化して可視化する。

物流の現場では長年、膨大な項目を並べた表計算ソフトなどを駆使し、担当者の職人技とも言える属人的な能力で複雑な業務を処理するケースが多い。

現状で何とか業務が回っているため、経営層が深刻な課題として認識しにくいのが実情だ。同社アプリケーション事業本部事業開発部副部長の木村悦治氏は、展示会を「国際的なサプライチェーンに課題を抱える顧客と、直接対面で話し合う重要な場」と位置づける。

▲双日テックイノベーション木村悦治副部長

2026年の貿易業務白書のデータ分析からも、経営層と現場の課題認識に大きなズレが生じる実態が浮き彫りになっている。同白書の分析が示す通り、現場が回るから課題はないと考える経営層に対し、まずは自社の現在地を正しく認識するプロセスが不可欠だ。特に、特定担当者の不在によって業務が停止してしまうリスクが指摘されており、こうした属人化の解消は急務となっている。

▲貿易業務白書2026「属人化が解消されない理由」(出所:双日テックイノベーション)

その解決策の一つとして、ブースでは来場者自身が自社の貿易DXの進捗状況や課題を確認できる「貿易DX診断」を提供する予定だ。12問の設問に回答すると100点満点でスコアを算出し、5つの評価軸によるチャートで現状を分析する。顧客のデジタル化の進捗度合いを4つのステージに分類し、それぞれの立ち位置に応じた的確なアドバイスを送る。部分的なアナログ業務の自動化にとどまるのか、業務全体を見直し標準プロセスを実装する段階なのかを明確にすることで、経営層と現場の認識のズレを埋め、全社で共有できる土台を作る。

既存システムの多くは、最終的な結果を入力する機能にとどまる。結果に至るまでの数多くの調整や書類のやり取りは、個人の頭の中や個別のファイルに埋もれてしまう。一方、「Trade Hub」は発注から船積みに至るまでの複雑な業務プロセス全体を網羅してデジタル化を推進する。

AI(人工知能)などを活用した書類データの自動チェックや自動作成機能、社内システムへの自動データ連携機能などを備える。取引の全過程をデータとして蓄積し、物流費や納期、船会社やフォワーダーのパフォーマンスを正確に比較・分析する環境が整う。運賃や追加料金を含めたコストを分析し、最適な船会社やルートを選択してリードタイムを正確に予測する運用も可能になる。

「Trade Hub」では輸入業務や輸出業務など、顧客の形態に合わせてプロセスを細かく設定する。ファイルを画面上に移動させるだけで書類作成やデータ登録が自動で進み、経験の浅い社員でも間違いなく業務を遂行できるように標準化を進める。

さらに、システム部門と貿易現場の間には、専門用語の違いからコミュニケーションの壁が生じやすい。この問題を解決するため、同社のメンバーは貿易業務の豊富な経験者で構成されている。木村氏は「我々のメンバーがシステム部門との橋渡し役となり、現場の言葉を正しく翻訳して伝える。一を言えば十わかる対応が高い評価を集めている」と自信をのぞかせる。展示会後の個別商談でも、ヒアリング内容をすぐに明文化したフロー図として提示するため、顧客から「深く理解してくれた」と感謝されるという。

展示会に向け、木村氏は来場者にこう呼びかける。「当社ブースでは、豊富な貿易実務の知見をもとに、担当者の経験や勘に依存する業務をひも解き、業務プロセスとして整理・可視化する。自社の貿易業務の全体像と課題を客観的に捉え直し、各社の実態に即した業務最適化の方向性を提案する。皆様の現在の状態や悩みを整理し、腹落ちする形で把握できるはずだ。どう改善すべきか的確なアドバイスを提供するため、ぜひブースへ足を運んでほしい」

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