国際マン・トラック&バス(MAN、ドイツ)は7月31日、バイエルン州の水素研究プロジェクト「バイエルンフロッテ」の一環として、物流会社LoadFox Transport Solutionsに燃料電池トラック3台を引き渡し、路上試験を開始したと発表した。
路上試験は、バイエルン州経済・地域開発・エネルギー省が資金提供する研究プロジェクトの最終段階に位置付けられる。車両は3カ月間、通常の物流業務に投入し、ミュンヘン、ダッハウ、ニュルンベルクにあるMANの拠点間や、ドイツ南部の輸送ルートで運行する。
燃料電池トラックは、気体水素を電気エネルギーに変換する電動駆動システムを採用した。ロバート・ボッシュ製の燃料電池システムに、高電圧バッテリーとZF製の電動駆動軸「AxTrax 2」を組み合わせる。高電圧バッテリーはピーク負荷を補い、回生エネルギーを蓄える。

▲燃料電池トラック(出所:マン・トラック&バス)
水素は、合計容量36キログラムのForvia製700バール圧力タンクに貯蔵する。航続距離は約450-500キロメートル、駆動出力は350キロワットで、実運用時の水素消費量は100キロメートル当たり約7-8キログラム。ホイールベースは4000ミリメートル、車両重量は約11.5トン、設計総重量は最大42トンで、重量物輸送や長距離輸送を想定している。
運行を担うLoadFoxは、MANが設立した社内輸送会社で、プロトタイプ車両や自動運転車両を運用し、貨物輸送の実環境下でデジタルサービスを検証している。通常業務を通じて得た知見を、MANの製品やサービスの開発に生かす。
試験で収集したデータは体系的に評価し、TRATONグループにおける水素技術の開発に活用する。日常業務での効率性や信頼性、経済性を検証し、将来の車両開発につなげる。
MANは、道路貨物輸送ではバッテリー式電気商用車が主力になるとの見方を示す一方、水素技術について、超長距離輸送や充電インフラが十分でない地域などで補完的な役割を担うとしている。
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