国際ドナルド・トランプ政権の通商政策を背景に、自動車メーカーが米国内への生産移管や設備投資を相次いで進めている。米ホワイトハウスの発表によると、フォード・モーターは中国で生産する米国向けの一部「リンカーン」車について、2030年から米国内での生産に切り替える方針を示した。ホワイトハウスは数千人規模の雇用創出につながるとしている。
ホワイトハウスによると、トヨタ自動車は36億ドルを投じ、メキシコで手がける「タコマ」の生産をテキサス州サンアントニオ工場へ移管する計画で、2000人を新規雇用する。ホンダも次世代「シビック」をメキシコではなくインディアナ州で生産し、年間21万台程度の米国内生産を確保する。ゼネラル・モーターズは40億ドルを投じ、「シボレー・ブレイザー」「エクイノックス」などの生産をメキシコからテネシー州、カンザス州へ移すとしている。
このほか、メルセデス・ベンツがアラバマ州でSUV生産を拡大するほか、ステランティスは米国内生産能力を50%引き上げ、5000人超の雇用創出を計画する。ヒョンデ(現代自動車)グループもジョージア州の生産拠点で年間能力を拡大している。自動車メーカーによる生産拠点の再配置が進めば、部品調達や完成車輸送、倉庫配置など北米のサプライチェーンにも影響が及ぶ可能性がある。
一方、米政府は18日、カナダによる酒類、乳製品、自動車を巡る措置への対抗策として予定していた追加関税の発動を3日間延期すると発表した。カナダ側が問題となっている措置の撤廃に取り組む意向を示したことから、米加協議の進展を踏まえて判断した。追加関税の発動時刻は当初の19日から、米東部時間22日午前0時1分へ変更された。
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