拠点・施設富士フイルムは21日、半導体材料事業の中核会社である富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(横浜市港北区)の大分工場に、先端半導体向け材料「ポストCMPクリーナー」を製造する新棟が完成し、8月に稼働を開始したと発表した。投資額は建屋や装置などを含め約70億円で、大分工場の同製品の製造能力を従来の3倍に引き上げる。
新棟は大分県大分市の大分工場内に設けた。鉄骨造4階建てで、延床面積は3600平方メートル。ポストCMPクリーナーの製造・品質検査設備やオフィスを配置。最先端半導体材料に求められる高い純度に対応するため、自動生産設備と品質評価機器を導入している。

▲大分新棟外観(出所:富士フイルム)
ポストCMPクリーナーは、半導体表面を均一に平坦化するCMP工程で、研磨後に金属表面を保護しながら粒子や微量金属、有機残留物を洗浄する材料で、AI(人工知能)半導体の高性能化に伴って微細化や積層化が進むなか、製造歩留まりを左右する材料として需要が拡大している。富士フイルムは同製品の30年度売上高が24年度比で2倍以上に成長すると見込む。
同社の半導体材料事業は21年度から25年度にかけて売上高が年平均約20%で成長した。21-24年度には1000億円以上を投じ、日本、アメリカ、台湾でCMPスラリーの生産能力を拡大するなど、グローバルで供給体制を強化してきた。25、26年度も日本、アメリカ、欧州、アジアで成長投資を継続している。
今回の能力増強により、AIデータセンター向けなど先端半導体需要が伸びる欧米・アジアを中心とした顧客への供給力を高める。新棟の屋根には太陽光発電パネルも設置し、大分工場で使用する電力の再生可能エネルギーへの切り替えと温室効果ガス排出量の削減を進める。
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