荷主シャープと豊田自動織機は4日、疑似量子アニーリング(SQA)技術を活用し、自動倉庫の最適な出庫計画を短時間で算出するための手法と計算モデルを共同で確立したと発表した。両社は成果に関する特許を共同出願している。
物流センターでは、設備能力や品物の出荷期限、搬送経路、在庫配置など多くの条件を考慮して搬送計画を作成する必要があり、組み合わせの多さから計算時間が課題となっている。
今回、豊田自動織機の物流ソリューションで構成する、取り扱い荷量が1日10万個以上の大規模物流センターにおいて、出庫計画の算出にシャープのSQA技術を適用し、有効性を検証した。
検証にあたり、設備能力や出荷期限などの条件を数値化し、重要度に応じて重み付けすることで、物流現場の条件を総合的に評価できる手法を考案。SQA技術を用いて最適な出庫計画を短時間で算出する計算モデルも構築した。
検証の結果、出庫計画の計算時間は、豊田自動織機が従来使用していた計算手法の約5分の1となった。比較には同じ出庫条件と計算環境を用いており、作業者の待ち時間削減や搬送の整流化などが期待される。
出庫計画に加え、入庫計画や在庫配置などを含む、より大規模で複雑な条件下でも最適解を高速に導出できる見通しも得られた。両社は今後、社会実装に向けて実運用環境での検証を進め、適用領域の拡大を図る。
今回の成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成によるもの。
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