行政・団体公正取引委員会は3日、自動車用ホースなどを製造販売するニチリン(神戸市中央区)に対し、改正前の下請法に違反したとして勧告した。発注を長期間行っていないにもかかわらず、下請事業者25社に計1048個の金型や治具を保管させ、その費用を負担していなかった。中小企業庁長官が7月16日、公取委に措置請求していた。
公取委によると、ニチリンは自社や顧客が所有する金型、治具を下請事業者に貸与し、自動車用ホース、住宅関連ホース、産業用ホースなどの製造を委託。遅くとも2024年9月1日から26年7月28日まで、対象製品の発注を長期間行わない状態でも、25社に金型など計1048個を無償で保管させていた。こうした行為が、改正前の下請法で禁じる「不当な経済上の利益の提供要請」に当たると認定した。
ニチリンは7月31日までに、24年9月1日から25年12月31日までの保管費用などとして計978万9525円を支払った。ただ、公取委は保管費用相当額のうち未払い分について、確認を得た上で速やかに支払うよう求めた。あわせて、取締役会で違反行為を確認し、役員や発注担当者への研修など再発防止に向けた社内体制を整備することも勧告した。
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