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Hacobu、AIで運賃管理から請求突合まで支援

2026年9月8日 (火)

サービス・商品Hacobu(ハコブ、東京都港区)は8日、契約書や見積書に記載された運賃条件をAI(人工知能)でデータ化する契約・運賃管理サービス「MOVO Contract」と、請求書と支払予定データをAIで照合する請求突合サービス「MOVO Billing」の提供を開始した。運賃改定や契約管理から輸送後の請求確認まで、物流取引に伴う事務業務をデータ化し、属人化や確認作業の負担を減らす。

▲MOVO Contractの特徴(出所:Hacobu)

MOVO Contractは、契約書、覚書、見積書、運賃表などをAIが読み取り、契約先、輸送ルート、車種、運賃、付帯条件、改定履歴などをデータとして一元管理する。拠点や部門ごとに分散している契約情報を集約し、AIチャットを使って必要な条件を検索できる。契約更新や運賃改定を重ねた場合も、現在有効な条件や過去の改定履歴を確認しやすくする。

物流業界では、人件費や燃料費、車両費の上昇を受け、荷主と運送事業者の間で運賃を見直す機会が増えている。一方で、実際の運賃条件が基本契約書だけでなく、覚書や見積書など複数の書類に分散しているケースもあり、担当者の経験や記憶に依存した管理では最新条件を把握しにくい。

制度面でも契約・運賃管理の重要性は増している。2025年6月に公布された改正貨物自動車運送事業法では、国土交通大臣が定める「適正原価」を継続して下回らないようトラック運送事業者に求める制度が導入される。適正原価を踏まえた運賃交渉を進めるうえでも、実際の契約条件をデータで把握できる環境が求められる。

一方、MOVO Billingは、社内の管理表や日報などを基にした支払予定データと、協力運送会社などから受け取った請求書をAIが照合する。金額や請求内容が一致しない明細のほか、未請求や誤請求、重複請求の可能性がある明細を抽出し、担当者が確認すべき箇所を絞り込む。

物流事業者の請求確認では、配送実績や運賃情報、請求書を1件ずつ照らし合わせる作業が発生する。紙やPDF、Excel(エクセル)など複数の資料を見比べる運用もあり、Hacobuによると、処理量が多い企業では毎月数百時間を費やすケースもあるという。

MOVO Billingでは、すべての明細を目視確認するのではなく、AIが差異の可能性を示した明細を中心に人が確認し、最終的な修正や承認を行う。突合結果や修正履歴、承認プロセスも記録し、担当者変更時の引き継ぎや内部統制、監査対応にも利用できるようにする。

Hacobuは今後、MOVO Contractで配車や運行実績を活用し、契約運賃と適正原価を比較できる機能の開発を検討する。MOVO Billingでは、請求書や支払予定データの自動取り込み、請求書や支払通知書の発行、処理状況の管理まで対象を広げる方針。配車や運行といった物流現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)に加え、契約、運賃、請求といった商流・事務領域にもAI活用を広げる。

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