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PubteX、出版の追加注文物流を一般物流へ転換

2026年9月15日 (火)

荷主PubteX(パブテックス、東京都港区)は15日、書店から出版社への追加注文を対象に、需要予測と物流を一体化した「注文流通ソリューション」を構築し、10月から物流実行を始めると発表した。株主出版社3社と書店法人6社が先行参加し、取次各社とも連携する。書籍専用の配送網を新たに構築せず、一般物流を活用するのが特徴で、出版流通で長年課題となってきた返品と品切れの双方を減らす仕組みづくりを進める。

新たな仕組みは、出版社と書店の販売・在庫情報を集約するデータ基盤、AI(人工知能)による需要予測、出版社横断の受発注サイト、製造・物流計画システム、追加注文品の物流実行の5機能で構成する。発売時に売れ行きを見込んで配本し、その後は実際の販売状況に応じて小口で追加補充する運用へ移行する。従来の大量生産・大量配本を前提とした流通から、需要に合わせて在庫と配送を細かく動かす方式への転換を狙う。

▲PubteX注文流通ソリューション全体像(クリックで拡大、出所:PubteX)

背景には、店頭で品切れが発生する一方で、業界全体では大量の返品が発生する出版流通特有の構造がある。販売・在庫情報が出版社、取次、書店に分散し、配本や追加発注の判断に経験則が残るなか、需要と供給のずれが在庫過多や販売機会の損失につながってきた。PubteXは販売・在庫データを集約し、AI需要予測から配本や追送、発注の推奨値を算出。受発注や製造、物流まで連動させることで、データに合わせて商品が動く仕組みを構築する。

物流面では、PubteXの株主である丸紅が持つ全国の物流ネットワークを活用。出版物専用便を新たに仕立てるのではなく、地域や荷量に応じて一般貨物の配送網を組み合わせる。オフィスや店舗に商品を配送する協力会社のトラックの空きスペースも活用し、配送コストの抑制につなげる考えだ。

出版物の取扱量が減るなか、PubteXは、専用物流網では荷量減少が単位当たりの配送コスト上昇につながり、トラック新法の影響も受けやすいとみる。PubteXは特定の配送網に固定せず、一般物流の既存ネットワークを組み合わせることで、荷量変動に対応しやすい配送体制を構築する。

一方、PubteXが担う範囲は限定する。対象となるのは追加注文に伴う情報の流れと書店への送品物流で、新刊の商流と送品物流、追加注文を含む商流、返品物流は従来通り取次各社が担う。既存の出版流通を全面的に置き換えるのではなく、追加注文部分に新たな物流ルートを加える。

今後は10月の物流実行を起点に、出版社横断の受発注サイトや製造・物流計画システムを段階的に導入する。返品削減と品切れによる販売機会損失の抑制で出版社に生じた効果を「原資」とし、成果に応じて参加企業への還元や物流インフラへの再投資に回す。先行参加企業から始め、将来的には出版社や書店の参加を広げる方針だ。

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