調査・データNX総合研究所は6日、2026年度の経済と貨物輸送の見通しを改訂した。国内貨物の総輸送量は前年比1.2%増と、21年度以来5年ぶりにプラスへ転じる見通し。建設関連貨物の反動増が全体を押し上げる一方、JR貨物は減少を見込み、輸送機関ごとの明暗が分かれる。国際貨物では、AI関連需要を背景に航空輸出が11.9%増と大幅に伸びると予測した。
国内貨物は上期が1.7%増、下期が0.7%増となる見通し。上期は前年同期に大きく落ち込んだ建設関連貨物が反動で増え、消費関連貨物もプラスを維持する。下期は生産関連貨物が増加に転じるものの、消費関連貨物が小幅減となり、伸びは鈍化する。建設関連を除く一般貨物では通年0.2%増にとどまり、全体の回復は建設需要の反動に支えられる面が大きい。
輸送機関別では、営業用自動車が0.9%増と5年ぶりのプラスを見込む。自家用自動車も建設関連貨物の回復を背景に2.1%増、内航海運も石油製品や石炭などの荷動きにより1.5%増となる。一方、JRは5.0%減を予測。JRコンテナは、リニア中央新幹線建設工事に伴う発生土輸送の押し上げ効果が剥落するほか、大規模自然災害の影響もあり6.8%減を見込む。国内航空も、大手宅配便事業者の貨物専用便による押し上げ効果が一巡し、2.6%減と5年ぶりのマイナスに転じる見通しだ。
国際貨物では、主要8港の外貿コンテナ輸出が1.4%増と3年ぶりにプラスへ転じると予測した。米国の関税政策による影響の一巡や円安の長期化が下支えするものの、自動車関連の荷動きは低調で、貨物量は19年度水準の96.1%にとどまる。輸入は1.8%増と3年連続のプラスを見込む。
国際航空貨物は伸びが目立つ。主要4空港の輸出は11.9%増と3年連続のプラスとなり、5年ぶりの2桁増を見込む。AI関連需要の拡大を背景に、半導体や製造装置などの荷動きが活発化し、貨物量は2019年度を4.1%上回る見通し。輸入も2.7%増を予測する。
NX総研は26年度の実質経済成長率を0.9%増と予測する。個人消費や外需は堅調に推移する一方、設備投資は資材価格や人件費の高止まり、金利上昇などを受け0.3%増にとどまる見込み。物流面では、国内貨物が5年ぶりにプラスへ転じる一方、その内訳は建設貨物の反動増やAI関連需要など、伸びを支える分野が偏っており、本格的な荷動き回復にはなお力強さを欠く見通しとなっている。
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