物流生産性向上の最適解が一堂に、LSF2月開催

イベント日本の物流は2024年問題を経て、法的義務を伴う変革期に入った。この潮目で座して待つ選択肢はない。26年2月12日-13日、東京ビッグサイト（東京都江東区）西4ホールで開かれる「ロジスティクスソリューションフェア2026」は、企業や組織の立場を問わず、課題解決の糸口を見出す貴重な場となる。日本ロジスティクスシステム協会（JILS）が主催する本展示会は、単なる商談の場ではない。物流関連2法の施行やCLO（物流統括管理者）選任義務化といった制度環境の変化を背景に、現場と組織の双方に資する実践的なソリューションや知見を共有する機会となる。

▲前回開催の「ロジスティクスソリューションフェア2024」の様子

2026年、「CLO選任」という経営課題への解

26年、物流関連2法（流通業務総合効率化法と貨物自動車運送事業法）が本格始動する。一定規模以上の企業にはCLO選任が義務づけられる。求められるのは配送の采配を含む、多くのものだ。経営の一翼を担い、サプライチェーンを俯瞰する眼力。脱炭素や労務管理を含むコンプライアンスを統べる手腕。これらが必須条件となった。ところが現場は戸惑っている。「CLOは置いたが、具体的な権限設計が見えない」「法対応と収益性の両立は、どう実現すればいいのか」などの声が、そこかしこから聞こえてくる。

本展示会は、法制度対応に必須のソリューションを一堂に集める場だ。会場は「DX」（デジタルトランスフォーメーション）「GX」（グリーントランスフォーメーション）「HRM」（人的資源管理）の3領域で整理されている。DX領域なら法定帳票のデジタル化や輸配送の可視化、CLOの判断を助けるダッシュボードが並ぶ。GX領域ではCO2排出量の算定や共同配送のマッチングを扱う。HRM領域は労働時間管理やタレントマネジメントが中心だ。来場者は法規制をクリアしつつ、企業の成長につながる具体策を持ち帰ることができる。

▲「DX」「GX」「HRM」を切り口として、ロジスティクス・物流の生産性向上に資する製品・サービスや取り組み事例などが一同に会す場が「ロジスティクスソリューションフェア」だ（クリックで拡大）

「新たな労働力」の再定義と技術の融合

今回のテーマは「持続可能なロジスティクス構築への道標」。副題に「新たな労働力活用のヒントはここに」とある。人口減少が進む日本で、「新たな労働力」とは、単に人を増やすことではない。AIの予測精度、ロボットの稼働率、外国人材やシニア層の経験知、隙間時間を活かす柔軟な働き方、これらを組み合わせた総合力を指す。本展示会はこうした多様な要素を労働力として再定義し、自社に合った最適解を探る場だ。机上の空論ではなく、現場で使える知恵が集まっている。

成功事例と技術に出会う場

会場内ではプレゼンテーションセミナーを開催する。成功企業の生の声や失敗を含む導入プロセスを直接聞くことができる。業界の第一人者による講演も多数予定されている。さらに新技術・スタートアップゾーンも設ける。物流業界の常識を覆す技術を持つスタートアップ企業が集結し、大手企業の展示だけでは出会えない尖ったアイデアや技術の種を発掘できる。会場内は目的別にソリューションを整理しているため、24年問題対応、脱炭素、採用難といった自社の課題に合わせて効率的に情報収集できる。

▲「ロジスティクスソリューションフェア2024」で開催されたセミナーの様子

次世代物流へのヒントを見つける2日間

ロジスティクスソリューションフェアは、商談の場以上の価値がある。業界全体で知恵を持ち寄り、未来への羅針盤を探すプラットフォームだ。経営トップ、新たに就任予定のCLO、現場の改善を担うリーダーにとって、見逃せない2日間となる。26年度の事業計画を練る上でも貴重な機会だ。入場料は通常1000円だが、公式ウェブサイトから事前登録すれば無料になる。26年2月、東京ビッグサイトで自社の物流を次の時代へと進化させるヒントを掴んでほしい。

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