国際米国では24日(米東部時間)、通商法122条に基づく一律10%の追加関税が発動した。期間は150日間で、原則として全ての国・地域からの輸入品が対象となる。米税関・国境警備局(CBP)は、同措置の実務運用を示す案内の中で、少額輸入の免税措置(デミニミス)停止も引き続き適用されると明確化しており、小口貨物を含め「課税・申告が前提」の体制が本格的に動き出した。
今回の一律10%関税は、議会承認を経ずに大統領権限で導入できる時限措置だ。対象範囲が広く、特定国や特定品目に限られない点が特徴で、通常の関税に上乗せして課される。鉄鋼・アルミ、半導体、自動車関連など一部品目には別枠の扱いがあるものの、一般消費財や越境EC(電子商取引)向け商品も広く射程に入る。
この関税発動と同時に、少額貨物を免税とするデミニミス扱いが全世界で停止された状態が続く。これまで「金額が小さいため免税・簡易処理」とされてきた貨物も、原則として税関申告と関税支払いが必要となる。免税が認められるのは、人道目的の寄贈品や出版物などの情報資料、旅行者の個人使用手荷物といった限定的なケースにとどまる。
物流実務への影響は大きい。小口貨物であっても関税申告が必要となり、その多くが一律10%関税の対象になるため、越境ECでは「商品価格+送料」に加え、追加関税を織り込んだ着地コストの再計算が不可避となる。返品時に関税分をどう扱うか、配送事業者が立て替える税金をどう回収するかなど、取引条件の見直しも求められる。
現場の論点は主に3つある。第1に、申告件数の急増により、商品情報や価格記載の精度が通関のボトルネックになりやすい点。第2に、国際郵便とクーリエ便などで手続きが分かれ、同一商品でも輸送手段によって運用が変わる点。第3に、10%関税は150日間の時限措置である一方、デミニミス停止は恒常化する可能性が高く、短期の税率変動と長期的な手続き増を同時に織り込む必要がある点だ。
CBPは今後も追加のガイダンスを出すとしている。荷主企業や物流事業者は、一律10%関税を前提に、価格設定、契約条件、通関フローを再設計し、「免税前提」から「課税前提」への運用転換を急ぐ局面に入った。
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