ロジスティクスゼログループで自動車オークション会場の構内運営を手がけるソウイング(栃木県小山市)は、国内最大規模の中古車オークション会場「USS東京」で働く構内作業員の業務と成長過程を紹介した。毎週2万台を超える車両が行き交う現場では、広大なヤードの構造や複雑な車両配置ルールを習得し、安全と作業速度を両立することが求められる。
入社から1年半となる構内作業員の國井さんは、車好きが高じて同社の仕事に応募した。USS東京の敷地は端から端まで2.3キロあり、場内だけでなく複数の場外駐車場にも分かれている。それぞれに数十の区画が設けられ、車両の置き場所は出品時の番号札やカテゴリーに応じて決められている。

▲USS東京の構内運営を行うソウイングで構内作業に携わる國井さん(出所:ゼロ)
検査や撮影を終えた車を一時的な集約場所に置く「仮置き」と、オークションの区分に合わせて指定区画へ整然と並べる「本置き」を判断しながら、車両を移動させる必要がある。入社当初は、番号やカテゴリーと実際の場所を結び付けることに苦労したという。
國井さんは当時を「覚えることが多く、なかなか一人前の仕事ができず、自分のふがいなさと悔しさから会社で涙を流したこともある」と振り返る。
相談を受けた現場リーダーは「最初からわかる人はいない。ひとつずつやっていこう」と声をかけ、所長は翌日、ベテラン社員が終日付き添う研修を実施した。ヤードの構造や仮置き、本置きのルール、番号体系を改めて確認した。國井さん自身も見取り図を繰り返し確認し、手描きの図を作るなどして各エリアの配置を覚えた。
現在は、作業員を構内へ運ぶヤードバスの運行に加え、再出品車の並べ直しや、前回開催分の車両を撤収する「片し」なども担当する。現場全体の状況を確認しながら、リーダーを補佐する役割も担っている。
出品台数が毎週2万台を超える繁忙期には、作業が遅い時間まで続くこともある。國井さんは毎朝7時に出社し、早出メンバーが作業を始めるための準備を行う。「下準備がなければ全体の仕事がスムーズに始まらない。業務が滞りなく始められるようにしておく準備は不可欠だ」と話す。
中古車オークションの構内作業では、多様な車両を短時間で正確に移動させる一方、接触事故を防ぐための安全管理も欠かせない。複雑な構内ルールの習得に向け、経験者による指導と作業員自身の継続的な学習が重要となる。
國井さんは仕事を続ける理由について、「社員も構内作業員もいい人ばかりで、支えてくれる人たちの役に立ちたいという思いがある」と説明。「車が好きなので、この仕事を長く続けたい。珍しい車を見たり、運転したりできるのは、この仕事ならでは」と話している。
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