M&Aアーチャー・アビエーション(米国)は10日、ボーイング傘下のウィスク・エアロ、スカイグリッド、インシチュの3社を買収することで最終契約を締結したと発表した。自律飛行、eVTOL(電動垂直離着陸機)、無人航空機システム(UAS)、航空交通管理などの技術を取り込み、民間航空や防衛分野向けのAI(人工知能)基盤を強化する。取引は規制当局の承認などを経て、2026年末までの完了を見込む。
買収対象のウィスクは、これまで6世代のeVTOLを開発し、1700回を超える飛行試験を実施。自律飛行向けの飛行制御コンピューターやセンサー、レーダーなどを開発してきた。スカイグリッドは、機種を問わず利用できる地上型の航空交通管理システムを手がけ、自動化された航空機の運航管理を支援する。
インシチュは、情報収集や監視、偵察に用いる無人航空機を開発・製造しており、これまで3500機超を生産・配備している。35か国で事業を展開し、年間売上高は2億ドル超。アーチャーは3社が持つ自律飛行技術や航空管制技術を、自社の航空・防衛向けAI基盤「ZEE」と組み合わせる。3社の累計飛行時間は合わせて200万時間近くに上るとしている。
取引に伴い、ボーイングはアーチャーに出資し、戦略的パートナーとなる。両社は技術共有でも連携し、ボーイングは買収後もウィスクの中核的な自律飛行技術を、既存と次世代の民間・防衛航空機で活用できる契約とする。ボーイングは3社を売却する一方、アーチャーへの出資を通じて自律飛行分野への関与を続ける。
アーチャーは現在、eVTOLやUASを開発しており、今回の買収で機体、自律飛行、航空交通管理をまたぐ技術基盤を取り込む。
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