プロロジス、埼玉県吉見町で10万m2超の物流施設竣工

2016年1月21日 (木)

>> この記事を印刷する（PDF）

拠点・施設プロロジスは21日、埼玉県吉見町で賃貸用物流施設「プロロジスパーク吉見」を竣工した。

施設は6万3500平方メートルの敷地に地上3階建て、延床面積10万5000平方メートルの大型のマルチテナント型施設で、作業性に優れたワンフロアオペレーションタイプを各階に配置しながら、保管効率の良いメゾネットタイプを組み合わせたユニークな設計が特徴。

プロロジス、埼玉県吉見町で10万m2超の物流施設竣工04 こうしたハイブリットタイプは多様な物流ニーズに対応するための試みで、ワンフロアオペレーション部分は東西両側にトラックバースを備えた1階全フロアと、2・3階の東側で、1階の最大利用面積は1万坪（3万1500平方メートル）に及ぶ。2・3階の西側の倉庫スペースはメゾネットタイプで、荷物用エレベーターと垂直搬送機を設置し、荷捌きの迅速性と保管効率を両立させている。

車両動線は、ステップ型スロープを採用しており、2階に中央車路を、3階に片車路を備えたことで、敷地を有効に使いながら大型車両が各階へ直接アクセスすることができる。3階車路は、東側区画の入居企業の専用車路として利用でき、屋根を設け降雨降雪時にも安全な通行・作業が可能な設計とした。

プロロジス、埼玉県吉見町で10万m2超の物流施設竣工梁下有効高は5.5-7.3メートルと、一般的な5.5メートルより最大2メートル近く高くし、ラックの4段積みなど多様な物流オペレーションが可能な設計とした。オフィス部分は、内部間仕切りなどの造作工事対応が容易な「システム天井」を採用し、レイアウトを変更しやすく配慮した。

1階にはコンビニエンスストア、130席の休憩ラウンジとプロジェクタを備えた会議室を設け、無線LAN接続を利用できるなど、働きやすい環境を整えた。また、入居カスタマーの事業継続性への配慮から、災害などによる停電時でもトイレやセキュリティの機能を72時間程度維持可能な非常用発電機、緊急地震速報システム、衛星電話などを備えた。

プロロジス、埼玉県吉見町で10万m2超の物流施設竣工さらに、環境負荷低減のため昼光利用システム、庫内を含む施設全体にLED照明を採用したほか、国内のプロロジスの施設としては最大規模の2メガワットの太陽光発電システムを導入し、CASBEEのAランク認証やBELSを取得する方針。

開発地は圏央道川島ICへ7キロ、関越自動車道東松山ICへ4.5キロといずれも車で10分の近さにあり、昨年10月の圏央道桶川北本IC-白岡菖蒲IC 間の開通により、東北自動車道も利用しやすくなったことで、関東全域、東北方面への拠点として活用できる。近隣には、通販大手のベルーナが2014年に自社物流拠点を設けるなど、首都圏のへの配送拠点として注目されている。

最寄り駅の東武東上線東松山駅から車で8分、最寄りのバス停留所からは徒歩6分と従業員の通勤にも便利で、東松山駅にかけて住宅地が広がっていることから、労働力確保に有利。区画整理事業で整備された工業地域にあるため、24時間操業が可能となっている。

プロロジス、埼玉県吉見町で10万m2超の物流施設竣工 21日に開催した竣工式に先立って昨年12月に開催した内覧会には、3PL企業を中心に23社67人が参加。参加者からは開放感があるつくりや、圏央道、関越自動車道からのアクセス利便性を評価した。