荷主レゾナック(東京都港区)は28日、ハードディスクメディアの供給能力を拡大するため、シンガポールの生産拠点に150億円を追加投資すると発表した。生成AI(人工知能)やクラウドサービスの普及に伴うデータセンター向けストレージ需要の拡大に対応する。2029年以降、市場動向や需要を見ながら生産ラインを順次立ち上げる。
投資先は、グループの中核生産拠点であるResonac HD Singapore。遊休設備の一部を活用し、投資負担を抑えながら生産能力を引き上げる。26年5月に発表した増強計画と合わせ、年間生産能力を現在の1億6000万枚規模から44%増の2億3000万枚規模へ拡大する。

▲Resonac HD Singapore(出所:レゾナック)
対象となるハードディスクメディアは、主にデータセンターで使われるニアライン向けハードディスクドライブに搭載する。ニアラインHDDは、大容量で信頼性が高く、クラウドデータやバックアップなど比較的アクセス頻度の低い大量データの保存に用いられる。同社によると、ニアライン向けHDDの出荷容量は25年から30年にかけて年平均23%の成長が見込まれている。
今回の投資に合わせ、レゾナックは取引先のHDDメーカーと、投資額に相当する価格改定で合意した。供給能力の拡充と収益性の確保を両立する狙いがある。同社は外販向けハードディスクメディアを手がけるメーカーとして、今後も需要動向に応じた設備投資を進める。
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