国際米物流大手CHロビンソンは7月31日、貨物輸送を委託したトラックが起こした死亡事故を巡り、同社などに6億400万ドルの賠償責任を認めた陪審評決について、責任を否定し控訴する方針を示した。評決は現時点で最終確定しておらず、今後の裁判手続きで賠償額や責任認定が変更される可能性がある。
事故は2021年、ミシシッピ州の州間高速道路で、運送会社ループス・スペリオルのトラックが停車中の車列に衝突し、運転者を含む4人が死亡したもの。報道によると、テキサス州ダラス郡の陪審は、運転者、ループス・スペリオル、輸送を仲介したCHロビンソンの過失を認定し、責任割合をそれぞれ45%、32%、23%と判断した。さらに、運転者をCHロビンソンの借用被用者に相当すると認定したとされる。
CHロビンソンは、ループス・スペリオルが選定時に米連邦自動車運送事業者安全局(FMCSA)の「Satisfactory」評価を受け、同社顧客向けに270件近い輸送を安全に完了していたと主張。運転者は独立した運送会社の従業員であり、同社が雇用、指揮、監督した事実はないとして、過失認定と雇用関係の判断を争う。
今回の評決に先立つ5月、米連邦最高裁は、貨物仲介事業者による運送会社の選定を巡る州法上の過失請求は、連邦法によって一律に排除されないと全会一致で判断した。ただし、仲介事業者の責任を自動的に認めたものではなく、個別案件で合理的な注意を尽くしたかを審理できるとした判決だ。
今回の訴訟は、この最高裁判断後に示された大規模評決として注目される。安全評価が「Satisfactory」の運送会社を選定しても責任を問われ得ることから、米国の貨物仲介会社には、認可や安全評価だけでなく、事故歴や違反情報、選定時の判断過程を記録する対応が一段と求められそうだ。一方、どの基準を満たせば十分な選定とみなされるかは明確でなく、CHロビンソンは全国統一の運送会社選定基準の整備を連邦政府と議会に求めている。
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