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AUDER、スマホで1時間2000ラベルを検品

2026年9月9日 (水)

イベント物流向けクラウド開発のAUDER(オーダー、東京都港区)は11日まで開催されている国際物流総合展2026に、スマートフォン活用の検品システムを展示した。

同社の製品は、特殊な専用機材を必要とせず、スマートフォン1台で利用できるSaaS型のWMS(倉庫管理システム)と検品ソリューション。従来の専用ハンディターミナルに比べて高額な初期投資やカスタマイズ費用を抑えることができ、月額3万円から利用できるため、中小企業を中心に「ファーストチョイス」として導入が進んでいる。紙のピッキングリストや検品票によるオペレーションをデジタル化し、スマホに最適化されたUIとAI(人工知能)を組み合わせることで現場の生産性を一段引き上げる。

▲AUDERのブース

システムの大きな強みは、AI画像認識を活用したスピーディーな一括検品機能。カメラに複数の商品をかざすだけでAIが画像を一括で認識するため、1点ずつのスキャンが不要となり、賞味期限もAI-OCRによって自動処理される。一括検品には主に3つの方式があり、1時間あたり2000ラベルの処理が可能な「ユニークコード(ラベル)による一括検品」、スマートフォンの位置情報などを活用して重複読み取りを防ぐ「JANコードによる一括検品」、バーコードを使わず画像のみで商品を識別・計数する「画像ディテクションによる検品」に対応している。

代表を務める各務友規氏が農学部・開発経済学出身である背景から、当初は食品物流における紙帳票の削減を起点としてスタートしたが、現在では医薬品や住宅設備、建材など幅広い業種へ対象が拡大している。

▲台車に乗った複数の荷物を一括で検品可能

すでに導入が進んでいる飲料メーカーでは、賞味期限照合を含む画像ディテクション検品の運用が一部で始まっており、来期には全拠点へ展開される予定である。

また、小売業がフィリピンから輸入しているプライベートブランドのバナナの事例では、農園・産地を特定しつつ、輸送や室(むろ)での熟度・在庫をデジタル管理することで、メーカー側のトレーサビリティー確保と小売側の自動発注を同一システムで実現している。

▲黄緑色の丸が検知され検品が終わった荷物。検品はほぼ一瞬で終わる

今後の展望として、来月にはラベルを貼らずにJANコードやITFコードのみで検品できる新機能のリリースを予定しており、中小企業をはじめとする、より手軽さを求めるユーザー層の拡大を見込んでいる。

さらに、高価格帯マンション向けの住宅設備案件からの要望を受け、カメラをかざすと配送先をAR(拡張現実)上に表示する機能の開発も進めており、将来的にはスマートグラスへの展開も視野に入れているという。また、出荷時のAI検品データを納品先とそのまま連携することで受領時の「検品レス」を実現し、ドライバーの拘束時間を削減するなど、改正物流法への対策にも寄与するソリューションとなっている。

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