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物流データの共通基盤で、業界を変革

2026年10月29日 (木)

イベント物流DX(デジタルトランスフォーメーション)に必要な技術やソリューションは、数多く存在している。こうした「実装」の課題に向き合い、最前線を走る企業が具体例を公開する、本誌LOGISTICS TODAYが主催し、物流DXコンソーシアムが協力する「第4回物流DX会議2026」が、10月28日から30日にかけて3日間集中配信されている。

初日のオープニングに続き、ロジザードの金澤茂則社長が「フィジカルインターネット実現への第一歩〜共通デジタル荷札Bit Waybill(ビットウェイビル)が生み出す新たな物流網〜」と題したセッションに登壇した。セッションでは、提供を開始している同サービスを交え、物流業界の未来に向けた具体策を提示した。

▲ロジザードの金澤茂則社長

物流業界は深刻な転換点を迎えている。人手不足やドライバーの高齢化、燃料高騰によるコスト上昇に直面し、輸送力不足が懸念される2030年問題が迫る。従来の手法を継続すれば、物流業界そのものの維持が困難になる。政府は物流効率化法の改正を通じて、積載率向上のための共同輸送の推進、荷待ち時間の短縮、荷役時間の短縮への取り組みをすべての荷主企業と物流企業に求めている。

これらを一社単独で解決するのは難しい。企業間連携を推進するフィジカルインターネットが注目を集める。これはインターネットの仕組みを物流に応用し、貨物が企業の垣根を越えて最適な経路で効率的に移動できるネットワークだ。限られた輸送力の効果的なシェアと一社当たりの売上増加につながる。2030年には共同輸送を前提とした物流ネットワークの実現を期待する。しかし貨物データを安全かつ信頼できる形で共有するための共通言語とデータ基盤が存在しない課題を抱える。

この課題を解決するため、ロジザードは物流業界共通のデータ基盤として共創型物流データプラットフォーム「Bit Waybill」を構想し、提供を開始した。同サービスは大きく分けて3つの機能を提供する。1つ目は貨物ごとに共通管理番号のBWB番号を付与する機能だ。2つ目はその貨物の現在位置やステータスを管理する機能を持つ。3つ目はブロックチェーン技術を活用し、改ざん困難な形で輸送履歴をデータとして保証する機能だ。

各社が利用する既存の荷札や伝票番号とBWB番号を紐付けてコンテナ化する。大幅なシステム改修を必要とせずに共通基盤に接続できる。セキュリティ面ではデータ権限管理が行える基盤を採用した。荷主は自社の貨物のみ、運送会社は担当貨物のみなど、必要な人に必要な情報だけを提供する安全な仕組みだ。金澤社長は「データを共有と聞くと、セキュリティが気になると思う。ブロックチェーン上で厳密さを取り扱うために開発したプラットフォーム社のシンムスという基盤を採用した」と直接語った。

具体的な活用事例として共同輸送を挙げた。複数荷主の貨物を混載し、同じ方面へまとめて輸送する。積載率を向上させ、輸送コスト削減とドライバー不足対策につなげる。中継輸送(リレー輸送)にも対応する。長距離運行を途中の拠点で別の会社に引き継ぎながら運ぶ。共通インフラで情報を引き継ぎ、長距離運転を減らして労働環境の改善につなげる。金澤社長は「最近、高市早苗総理のXにこの中継輸送がはっきりと明示してある。我々もこちらに向かって進む責任を感じる」と生の声で課題感を共有した。

メーカー直送品や自社倉庫出荷品も同じBWB番号で管理できる。配送会社が異なっても納品情報の共有や物流改善の分析、物流効率化法への対応に役立つデータ基盤となる。荷主企業は物流コスト最適化、運送企業は積載率向上やドライバーの労働環境改善、アプリベンダーは新サービス開発と、それぞれの立場で異なる価値を得る。

Bit Waybillは物流データの共通基盤であることに加え、「いつ・誰が・どこまで運んだか」という情報を記録できるデータ構造を持つ。どのドライバーが運んだかという情報も証明的な記録として蓄積可能だ。このドライバーの運行実績を活用し、ドライバーの地位向上と労働環境改善に向けた新たな取り組みとして「トラックマイル構想」を提唱する。

続くセッションでは、本誌の赤澤裕介編集長が登壇し、「トラックマイレージ(トラックマイル構想)」をテーマに詳細を解説する。

▼【セッションテーマ一覧】はこちら▼
・10月27日更新版

▼【配信番組表】はこちら▼
・10月27日更新版

開催概要
第4回物流DX会議2026「The Implementation -実装-」

配信期間:2026年10月28日(水)-30日(金)の3日間限定
※3日間集中配信「物流DXウィーク」
開催形式:オンライン配信(事前登録者限定)※セッション単位で視聴可能
参加費 :無料(事前登録制)
主  催:LOGISTICS TODAY
協  力:物流DXコンソーシアム
※視聴URLは、公開の1週間前から前日を目処に登録者へメールでお知らせします
※登録しておけば、番組表の公開後に観たいセッションだけを選べます

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