イベントシャープは、10日から12日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている「国際総合物流展2025 第4回 INNOVATION EXPO」にて、新たに開発、受注を開始した「スリムスタッカー・ロボットストレージシステム」をデモ公開している。

▲「スリムスタッカー・ロボットストレージシステム」
スリムスタッカー・ロボットストレージシステムは、物流倉庫内でのピッキング作業を効率化するGTP(Goods to Person)方式を採用したロボットストレージ。移載アームと収納棚を搭載した搬送ロボットが自律走行しながら、移載アームを用いて商品棚から必要な物品を取り出して収納部に格納、その収納棚を作業者の前まで搬送する機能を持つ。収納部は分離して作業ステーションに届けられ、搬送ロボットは別の収納部を載せ替えて、ピッキング巡回を継続する。
担当者は「最大の特長は、既存の倉庫稼働を止めずに、GTP運用への切り替えが図れること」だという。現状の倉庫稼働を続けながらの設置を可能としたのは、搬送ロボットの本体幅700ミリというスリム設計だ。人による作業を想定した倉庫の通路幅は900ミリ以上が一般的であるため、この搬送ロボットであれば、新規導入に伴う特別な通路の拡張やレイアウト変更が不要となる。「GTP方式への転換では、現状の棚はすべて撤去し、収納した荷物を専用ラックに収納し直すことなどが必要だった。このシステムでは、現在使用している棚やラックをそのまま使うことができ、既存倉庫にスムーズに導入、稼働が可能」となる。
また、従来のGTP方式では「必要のないものまで運んでくる」非効率さがあった。このシステムでは搬送ロボットが倉庫を巡回して必要なものだけを集め、ロボットの収納部に並べられる機能を持つ。作業者へのピッキング指示もより明確になり、作業ミス削減も期待できる。段ボールやケースなど多様な形態にも対応し、EC(電子商取引)など多品種の取り扱いに適している。同社では、既存インフラを生かして事業を停滞させることなく、省人化と作業効率の両立を可能にする新たな選択肢として、特に物流業界をターゲットとして訴求していく。
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