調査・データA.T.カーニー(東京都港区)は23日、AI(人工知能)を活用した需要予測がサプライチェーンマネジメントに与える効果をまとめた論考「サプライチェーンマネジメントにおける需要予測高度化に向けたAIの役割」を公開した。
論考では、従来の過去販売実績を中心とした需要予測に対し、POSデータや顧客属性、経済指標、天候、SNSのセンチメント、競合動向など多様なデータをAIで統合・分析することで、より精度の高い需要予測が可能になると指摘する。季節変動や販促、地域特性などを反映した商品単位や店舗単位での予測により、生産や調達、配送の意思決定を高度化できるとしている。
企業事例では、レノボ(中国)が800を超えるデータソースを活用したAI需要予測により、売上4.8%増、OTIF納入性能5%改善、製造および物流コスト20%削減を実現したと紹介した。また、P&G(米国)ではリアルタイムデータを活用した需要予測により、日本で配送トラックの車両規模を30%削減できるとしているほか、ウォルマート(同)では商品や店舗単位の在庫配分の最適化に活用しているという。
さらに、C3 AIの需要予測システムでは、生産計画作成時間を96%削減した事例や、需要特性に応じたクラスタリングによって予測精度が10-40%向上した事例も紹介した。新製品についても類似商品の需要データを活用することで、生産能力や在庫配分の判断を支援できるとしている。
同社は、AIは需要予測の精度向上だけでなく、大量データを高速に分析して予測プロセスを自動化できるほか、生産能力や在庫配分に関する判断を支援する技術として位置付けている。
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