荷主パワーエックス(岡山県玉野市)は3日、大規模系統蓄電所向け高容量蓄電システム「Mega Power 4000」シリーズを発表した。20フィートコンテナ型の新製品で、2027年5月から量産を開始。国内市場に加え、豪州や東南アジアなど海外市場への展開を視野に入れたグローバル戦略モデルと位置付ける。
新製品は、液冷式リン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を採用し、電池セルの違いに応じて蓄電容量4680キロワット時と4233キロワット時の2モデルを用意する。最大容量モデルは同社従来製品の1.7倍の蓄電容量を実現し、同規模の蓄電所では必要なコンテナ台数を4割削減できるという。基礎工事や配線、据え付けなどの建設コスト削減と工期短縮につながるとしている。

(出所:パワーエックス)
また、同社製品として初めて2段積み設置に対応。設置面積14.8平方メートル当たり最大9360キロワット時の蓄電容量を確保でき、従来製品比で3.4倍となる。用地の有効活用が求められる大規模蓄電所向けの仕様となっている。
さらに国際標準規格(ISO)の20フィートコンテナを採用し、国内外への輸送効率を重視した設計とした。国内では輸送時重量を32トン以下に抑え、既存の輸送インフラで設置場所まで搬入できるようにしたほか、海外向けには危険物輸送規則に基づく「UN3536(貨物輸送ユニット内リチウム電池)」への対応を予定しており、コンテナ一体での海上輸送が可能となる見込み。複数の電池セルサプライヤーに対応する設計を採用し、調達の安定化とコスト低減も図る。
安全面では、地震発生時に慣性計測装置で揺れを検知して安全制御を行う機能や、耐風設計を採用するほか、騒音低減機能をオプションで提供する。IoT製品向けセキュリティー制度「JC-STAR」への適合も予定している。
生産は27年5月から岡山県玉野市、28年1月以降は北海道苫小牧市でも開始する計画。同社は新製品と系統接続設備「Grid Connector for BESS」を組み合わせた標準パッケージを展開し、蓄電システムから系統接続設備までを一体で最適化することで建設コストの低減と運転開始までの期間短縮を図り、蓄電ソリューションの差別化と競争力強化を目指す。
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