M&A米電動航空機メーカーのベータ・テクノロジーズは4日、米国輸出入銀行(EXIM)との融資関係を拡大し、融資額を最大10億ドルとする方向で協議していると発表した。既存の1億7000万ドルに、最大8億3000万ドルを追加する。資金は米国内の生産能力増強や電動推進システムの量産、部品製造の内製化などに充てる。
同社は、今後数年間で航空機と推進システムの生産能力を現在の2倍に引き上げる計画。海外顧客向けに販売する電動推進システムや部品の生産を増やすほか、現在は少量出荷にとどまる推進装置事業を拡大する。航空機製造に関わる戦略的な工程を社内に取り込み、供給網の安定化と米国内の生産基盤強化を図る。
既存融資は、バーモント州サウスバーリントンに建設した航空機工場を支援した。今回の追加融資が実行されれば、技術職を中心に数百人規模の雇用創出につながるとしている。同社は2025年の新規株式公開で12億ドルを調達しており、融資によって株式の希薄化を伴わない成長資金を確保する考え。
ベータは、固定翼型の電動航空機「ALIA CTOL」と垂直離着陸型の「ALIA VTOL」を開発する。直近では、航空機エンジンメーカーのGEエアロスペース(米国)と共同開発したターボ発電機や、シコルスキー(同)の自律飛行技術を組み込んだハイブリッド電動VTOL機「MV250」を発表した。有事下の兵站を想定した機体で、迅速な補給輸送や負傷者搬送への活用を見込む。
同社によると、既存融資の実行後、民間航空機の受注残は10億ドルから39億ドルに拡大した。航空機に加え、飛行制御装置や推進システムの外販も始めている。
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