調査・データOceanic Constellations(神奈川県鎌倉市)は9日、鎌倉沖で実施した小型水上無人機(USV)の試験で、発進から試験海域への航行、帰投、格納までを人の操作なしで行う自律航行に成功したと発表した。試験は8月31日に実施。同社によると、国産の長期滞留型小型USVが一連の航行を手動操縦なしで完了したのは初めて。

▲AIが航路を判断し最適航路を選定するLiDAR画像(出所:Oceanic Constellations)
USVをマリーナの発進装置から出し、試験海域まで移動させた後、マリーナへ戻して所定の装置に格納した。港湾岸壁側には位置測定用の追加設備を設けず、USVに搭載した光学カメラやLiDARなどで桟橋や周囲の船舶を把握。AI(人工知能)が状況に応じて航路を判断し、一連の動作を自律的に行った。
試験中は現場管理者やエンジニア、管制員が陸上や監視船、管制室から運航状況を確認したが、人的介入が必要となる危険な状態は発生しなかった。試験海域への移動では監視船の位置や速度を推定しながら追従し、帰投時には格納装置の位置と向きを認識して自動で収容した。
同社は、多数のUSVを海上で継続的に運用する「海の衛星群」の構築を進めている。USVの実用化では、発進や回収に必要な人員を減らし、運用コストを抑えることを課題としている。
今後は試験を重ねるとともに、独自の群制御技術や海洋環境仮想化プラットフォーム「滄(SOU)」を活用し、実機と仮想機を組み合わせた複数機によるUSV運用を検証する。同社は2027年の本格事業化に向けて事業・技術開発を進めており、広域海洋監視などのサービス展開を目指している。
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